結婚式はやりたいけど、費用はできるだけ抑えたい――そう考えるのはごく自然なことです。新生活の準備や将来の貯蓄のことを考えると、結婚式だけに大金を投入するわけにはいきませんよね。
ただし、「節約」の方向性を間違えると、ゲストの満足度が下がったり、後から「ケチらなければよかった」と後悔したりすることにもなりかねません。大切なのは、削るべきところと削ってはいけないところを見極めることです。
この記事では、結婚式の費用を賢く節約するための具体的な方法を、「削ってOKな項目」と「削ると後悔しやすい項目」に分けて詳しく解説します。
まず知っておきたい節約の大前提
個別のテクニックに入る前に、結婚式費用の節約において押さえておくべき基本的な考え方を整理しておきましょう。費用の全体像を先に把握しておくと、節約の効果も実感しやすくなります。
「ゲストに影響するもの」は慎重に
結婚式に来てくれるゲストは、ご祝儀を包み、時間を割いて足を運んでくれます。ゲストの体験に直結する部分を節約すると、「ケチった」という印象が残ってしまうリスクがあります。
料理・飲物のグレード、引出物の品質、会場の快適さなど、ゲストが直接感じる部分には一定の費用をかけるのが賢明です。
「自分たちにしか見えないもの」は削りやすい
逆に、ゲストからは見えにくい部分や、自分たちの満足度にしか影響しない項目は、節約の余地が大きいです。たとえばペーパーアイテムのデザインや、控室の装花、ウェルカムボードなどは、工夫次第で大幅にコストダウンできます。

削ってOKな項目と具体的な節約方法
ここからは、節約しても満足度を損なわない項目と、その具体的な方法を紹介します。式場選びの段階から費用を意識する方法は以下の記事で解説しています。

ペーパーアイテム(招待状・席次表・席札)
式場に依頼すると割高になりがちなペーパーアイテムは、手作りや外部業者の利用で大幅にコストダウンできる代表的な項目です。デザインテンプレートを配布しているWebサービスも多く、自宅のプリンターで印刷すれば1セットあたり数百円程度に抑えられます。
式場に依頼する場合のゲスト1人あたりの相場が1,500〜2,500円程度なのに対し、手作りなら300〜500円程度で済むケースがあります。60名分なら、差額は6〜12万円にもなります。
ウェルカムスペースの装飾
受付周りのウェルカムボードや装飾は、手作りアイテムや100円ショップの素材を活用するカップルが増えています。DIYが得意な方なら、材料費だけで3,000〜5,000円程度に抑えることも可能です。
式場に装飾を依頼すると3〜10万円程度かかることを考えると、ここは節約しやすいポイントです。
映像演出(プロフィールムービー・オープニングムービー)
式場や外部業者に映像制作を依頼すると、1本あたり5〜15万円程度かかります。しかし、スマホアプリやパソコンの動画編集ソフトを使えば、自分たちでも見栄えのする映像を作ることができます。
動画編集に自信がない場合は、テンプレートを使った格安の制作サービスを利用する方法もあります。1〜3万円程度で依頼できるサービスも存在します。

プチギフト
お見送り時に配るプチギフトは、1個あたり200〜500円程度が相場です。ネット通販でまとめ買いすると、式場経由で購入するより2〜3割安くなることがあります。ただし、持ち込み料が発生する式場もあるので、事前に確認しておきましょう。
ブーケ
生花のブーケは2〜5万円程度ですが、造花(アーティフィシャルフラワー)のブーケなら1〜2万円程度で済むケースがあります。最近の造花は品質が非常に高く、写真映えも遜色ありません。しかも記念品として永く保存できるというメリットもあります。
日取り・時期・曜日で節約する
実は、同じ式場でも日取りや時期によって費用が大きく変わることがあります。柔軟に対応できるなら、ここは最大の節約ポイントになり得ます。予約のベストタイミングについては以下の記事で詳しくまとめています。

オフシーズンを選ぶ
結婚式のハイシーズンは春(3〜5月)と秋(9〜11月)です。この時期は人気が集中するため費用も高めに設定されています。逆に、真夏(7〜8月)と真冬(1〜2月)は式場側も集客に苦戦するため、大幅な割引プランが用意されていることが多いです。
割引額は式場によりますが、30〜100万円程度の差がつくことも珍しくありません。
仏滅・赤口を選ぶ
六曜を気にしないカップルなら、仏滅や赤口を選ぶのも有効な節約手段です。大安や友引に比べて空きが出やすく、割引を受けられるケースがあります。ただし、ご両親や年配のゲストが六曜を気にする場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
平日やナイトウェディングを検討する
土日祝日に比べて平日は費用が抑えめです。また、夕方以降のナイトウェディングは会場利用料が安くなる式場もあります。ゲストのスケジュール調整が難しくなるデメリットはありますが、少人数婚なら候補になり得る選択肢です。
オフシーズン+仏滅+日曜日の組み合わせなら、ハイシーズンの大安・土曜日と比べて50〜100万円近い差が出ることもあります。日程に柔軟性があるなら、積極的に検討する価値があります。
式場選び・契約の段階でできる節約
式場を選ぶ段階から節約を意識しておくと、後からの交渉よりもずっと効果的です。式場タイプごとの費用感は以下の記事で比較しています。

式場検索サイトの割引を活用する
ハナユメの「ハナユメ割」は、サイト経由で見学予約をするだけで100万円以上の割引が適用されるケースもある人気のサービスです。ゼクシィでもサイト経由の特典やキャンペーンが用意されていることがあるので、複数のサイトを比較してみましょう。
見積もり交渉は複数の式場を比較してから
1件の式場としか話をしていない状態では、交渉の材料がありません。3件程度の見積もりを揃えて「他の式場ではこの金額だった」と伝えることで、値引きやオプションのサービスを引き出しやすくなります。
直近の日程を狙う
挙式日まで3〜6ヶ月以内の「直近プラン」は、式場側が空き枠を埋めたい事情もあって大幅な割引が適用されることがあります。準備期間が短くなるデメリットはありますが、シンプルな式を希望するカップルにはおすすめです。

削ると後悔しやすい項目
ここからは、節約を頑張りすぎると後悔につながりやすい項目を紹介します。「ここだけはケチらない方がいい」というラインを知っておきましょう。
料理・飲物
ゲストの満足度に最も直結するのが料理と飲物です。ここを削ると「ケチった」という印象が強く残りやすく、後日ゲストから厳しい感想を聞くことにもなりかねません。
予算を抑えたい場合でも、料理のランクは中間以上を維持するのがおすすめです。飲物は飲み放題プランの内容を確認して、最低限の品揃えが確保されているか確認してください。試食付きフェアで料理の質を確かめる方法は以下の記事で紹介しています。

写真撮影
結婚式の写真は一生残るものです。プロのカメラマンと素人の撮影では、仕上がりに明確な差が出ます。スナップ撮影を省略して友人に頼むという節約方法もありますが、重要なシーンを撮り逃すリスクが高いため、プロへの依頼は維持した方がよいでしょう。
引出物
引出物はゲストが自宅に持ち帰り、後日改めて中身を確認するものです。あまりに安価な品物だと、ご祝儀との釣り合いが取れずに不満を感じさせてしまう可能性があります。カタログギフトを活用すれば、金額帯を調整しつつゲストに自分で選ぶ楽しさを提供できます。
料理・写真・引出物にかけるお金は「ゲストへの感謝の表現」であり、ケチるべき対象ではありません。ここを守ったうえで、他の項目で工夫して費用を抑える――これが後悔しない節約の鉄則です。
持ち込みを活用した節約テクニック
式場を通さずに外部から調達することで、コストを大幅に抑えられる項目があります。ただし、持ち込み料の確認は必須です。
衣装の外部レンタル・購入
式場提携のドレスショップは品揃えが充実している反面、割高になることがあります。外部のドレスショップやレンタルサービスを利用すると、同じグレードの衣装が2〜3割安く手に入ることもあります。
ただし、持ち込み料(1着あたり3〜10万円程度)がかかる式場が多いため、持ち込み料込みのトータルコストで比較することが重要です。
引出物の外注
引出物をネット通販や専門のギフトサービスで手配すると、式場経由より安くなるケースがあります。最近は結婚式場から直接ゲストの自宅に発送する「宅配引出物」も人気で、ゲストの持ち帰りの負担も軽減できます。
カメラマンの外注
式場専属のカメラマンではなく、フリーランスのウェディングカメラマンに直接依頼すると費用を抑えられることがあります。ただし、式場によっては外部カメラマンの持ち込みに制限がある場合があるので、契約前に確認しておきましょう。持ち込み料について見学で聞くべき質問は以下の記事にまとめています。





その他の節約アイデア
上記以外にも、知っておくと役立つ節約方法をいくつか紹介します。
装花は旬の花を中心に
花にはそれぞれ旬があり、旬を外れた花はコストが高くなります。季節の花を中心にアレンジしてもらうよう依頼すると、見栄えを保ちつつ費用を抑えられます。フローリストに「予算○万円で最大限華やかに」とリクエストするのも有効な方法です。
二次会は会費制で実施する
二次会を実施する場合は、会費制にしてゲストの負担を明確にしましょう。カジュアルなレストランやバーを会場にすれば、二次会の費用はほぼ会費で賄えます。幹事を信頼できる友人に任せると、カップル側の手間も軽減されます。
前撮りを格安プランで行う
当日の撮影時間は限られているため、前撮りで十分な数のカットを確保しておくカップルが増えています。マイナビウエディングなどで格安の前撮りプランを探してみると、3〜5万円程度でロケーション撮影ができるサービスが見つかることもあります。詳しくは以下の記事で解説しています。


Q&Aコーナー
結婚式の費用節約に関するよくある疑問にお答えします。
Q. 節約しすぎてゲストにバレない?
料理・飲物・引出物のクオリティを維持していれば、ペーパーアイテムの手作りや映像の自作は「手作り感があって素敵」とむしろ好印象を持たれることが多いです。ゲストに見える部分さえ守れば、節約がバレて印象が悪くなるケースはほとんどありません。
Q. 手作りアイテムの準備にどれくらい時間がかかる?
招待状で1〜2週間、席次表・席札で数日、プロフィールムービーで1〜2週間程度が目安です。仕事や他の準備と並行して進めることになるため、挙式日の3ヶ月前には手作りアイテムの制作を始めるのが安全です。
Q. 節約してもゲストに満足してもらえる?
節約の方向性が正しければ、十分に満足してもらえます。ゲストの満足度は「おいしい料理」「心のこもったおもてなし」「楽しい時間」に左右されるものであり、ペーパーアイテムのデザインや装花のボリュームで大きく変わるわけではありません。
Q. 結婚式の費用は全部でいくらまで下げられる?
ゲスト40〜50名の規模で、オフシーズン+仏滅+節約テクニックを駆使すれば、総額200万円台前半まで抑えることも不可能ではありません。自己負担額で見れば50〜80万円程度に収まるケースもあります。
Q. 節約で最もインパクトが大きいのは?
日取りと時期の選択が最もインパクトが大きい節約ポイントです。同じ式場でもハイシーズンの大安と、オフシーズンの仏滅では50〜100万円近い差がつくことがあります。日程に柔軟性があるなら、まずここから検討してみてください。
まとめ
結婚式の費用を賢く節約するポイントは、「ゲストに見える部分は守り、自分たちだけに関わる部分で工夫する」というシンプルな原則に集約されます。
ペーパーアイテムの手作り、映像の自作、日取りの工夫、式場検索サイトの割引活用――こうしたテクニックを組み合わせれば、満足度を落とさずに50〜100万円以上の節約も実現可能です。一方で、料理・写真・引出物といったゲストに直結する項目は、ケチらずに適正な費用をかけることが大切です。
メリハリのある予算配分で、ふたりもゲストも笑顔になれる結婚式を実現してください。

